先輩の話。

占い師のようなことを始める少し前から、知り合って時々話を聞いてもらっていたスピリチュアルカウンセラーさんがいた。彼女とはもう長いこと会っていないが、よく行くスーパーのレジ打ちに最近、彼女にとてもそっくりな人がいて、お会いする度に懐かしい気持ちになる。

しんどい時によく助けて頂いた、朗らかでパワフルな子沢山おっかさんの彼女は、次第に神様をよく祀るようになり、少しずつ歩調が合わなくなってきたけれど、たまに「あのガラガラ声を聞きたいなー」と思う時に会っていた。

そんなある時、彼女が「そりゃー神様だって頑張っている人を助けるよ。ともちゃんだってそうでしょう?」と言った。私だってそうなのかな?と考えると、私の考えは彼女とは違うところに着地するようで、信じている神様が違うのかもしれないな、と思った。

そして、私は怠け者な方なので、彼女の信じる神様を信じても助けてもらえないのかもしれないな。とも思った。そんな単純な理由で、私は彼女と、その後会わずじまいである。生活圏が離れていて、コミュニティを共有していない為、積極的に会おうとしなければ会わないっぱなしになってしまうのだ。

彼女は、今の私に何て言うのかな。と思うと、「そっかー」と笑うのか、「そんなんじゃダメだ」と怒るのか、全然想像つかないけれど、どちらにせよ、私にとって懐かしく、ある種「同業の初めての先輩」であることに変わりはない彼女に、またいつか会いたいな。と思う。

なんでこんなセンチメンタルになってんだ。会いたいならズバっと会えばいいじゃねーかと突っ込まれそうだし、実際、遠く知人を辿っていけば会えるかもなのだけれど、連絡先が入った携帯が水没している上に共通の知人とも縁遠くなっている為、「ご縁があればまた会えるさ」くらいの調子で過ごしている。

そして、本当に会うタイミングの時には、無理やりすぎる展開であっても会うことはあるのだし、それをのんびり待ってみるのもいいかな。と思っている。「あれー!ともちゃーん!」って、思ってもないところで声をかけられる時もありそうな気がするのだ。

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